レスリング・オブザーバーが12月19日(土)東京・後楽園ホール「Road to 東京ドーム 後楽園ホール大会」の★採点を公開しました。そしてデイブ・メルツァーの寸評つき。
Wrestling Observer 2015.12.23
■レスリング・オブザーバーの試合評価
(Wrestling Observer Rating on Road to TOKYO DOME)
※満点は★★★★★です。
第1試合:6人タッグマッチ
KUSHIDA〇&ライガー&ジェイ
vs.
タイガー&田口&フィンレー✕
フィニッシュ:ムーンサルトプレス
WON採点:★★3/4
※ジェイ・ホワイトは良い感じ。田口のコメディ要素はあったが、良い試合。
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第2試合:6人タッグマッチ
天山&小島〇&小松
vs.
永田&中西&田中✕
フィニッシュ:ラリアット
WON採点:★★★
※序盤の中西と天山はちょっと酷かった。しかし小松と田中の素晴らしい動きで観客が盛り上がった。
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第3試合:タッグマッチ
真壁〇&本間 vs. 桜庭&ヨシハシ✕
フィニッシュ:キングコングニードロップ
WON採点:★★3/4
※ヨシハシが負けるのが容易に分かる試合。
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第4試合:タッグマッチ
後藤&ロビンソン✕ vs. 内藤&イービル〇
フィニッシュ:EVIL
WON採点:★★
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第5試合:CMLL世界ウェルター級王座戦
マスカラ・ドラダ✕ vs. BUSHI〇
フィニッシュ:エムエックス
WON採点:★★★1/4
※良い試合であったが、素晴らしいとまでは言えない。ファンタスティカティカマニアでリマッチか?
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第6試合:タッグマッチ
中邑〇&矢野 vs. 高橋&コーディ✕
フィニッシュ:ボマイェ
WON採点:★★★
※コーディ・ホールは素晴らしい成長を遂げていて、ドク・ギャローズやバッドラック・ファレよりも可能性を秘めている。でも結局はWWEに行くことになるが。
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第7試合:タッグマッチ
棚橋&柴田〇 vs. オカダ&石井✕
フィニッシュ:P.K.
WON採点:★★★★1/2
※棚橋はまるで日本のジョン・シナのような声援を得るが、この日特にが多かった。スーパーマッチ!
おまけ:デイブ・メルツァーの感想
新日本プロレスの今年の後楽園ホール・ショーはより画一化されて、様々な点でWWEのハウスショーに似てきています。基本複数人でのタッグマッチ、試合時間は8〜11分、メインイベントはそれよりも長く。そしてショー全体で約2時間半というのもキープされています。でも通常は良い試合です。敗者が簡単に予測付かなければですが。それに時々メインイベントで、この日のように素晴らしい試合が行われます。
また新日本は6人タッグマッチのベルトを新設しましたが、これの目的は分かりません。新日本にはすでにIWGPのヘビーとJr.のシングルとタッグ、IC、NEVERのタイトルがあって、さらにNWA、CMLLまで使っているのにこれ以上増やす意味がありません。
また今後に関してはAJスタイルズが長期的に参戦できるかは(腰の怪我もあり)不明で、飯伏幸太も無期限で欠場中です。単調な新日本プロレスにとってはますます棚橋弘至、オカダ・カズチカ、中邑真輔に負担がかかって、2016年は多くの課題に直面することになりそうです。
(情報:Wrestling Observer)
WWEに似て来たって言うのは、必ずしも褒め言葉で言っている分けではないと思います。WWEがダメって意味でもないですけど。むしろ海外の新日本プロレスファンはWWEに無い所を求めていたように思います。でも海外進出を目論む新日本は、その為にWWE化をしているんでしょうけど。(表面上)
あと個人的に不思議に思うのは、CMLL、ROH、そしてNOAHと他団体にかなり力を入れていながら、自分の団体は単調と言われてしまうのは如何なものか?色々と手を広げて自分の所の事業がおろそかにならなければいいのですが。
ROHはこの1年、新日本プロレスの選手やAJスタイルズ、サモア・ジョーを使って経営難から脱し、さらに来年日本でROHメインの興業まで行うことになりました。逆に新日本プロレスはどうなのか?基本的にスポット参戦のROHの選手とAJスタイルズの比率が高まって、前哨戦もなく王座戦の間隔も開き、さらにはストーリーも作れない状態になってしまったのではないでしょうか?その影響が大きかったのはIWGPヘビーとタッグ、そしてJr.タッグだったと思います。さらにICもNEVERも同じカードが続いたので、内藤以外何も新しいものが生まれなかったのでは?その結果1.4東京ドームではROHとスポット参戦の外国人選手でしか目新しいものが作れなかった。そして新日本プロレスがメインとなった興業を米国や欧州では行えていません。
逆にROHは新日本プロレスの選手を基本的にストーリーに組み込んだりはしていません。