WWE英国王座トーナメントの裏で、WWEは英国団体の試合をWWEネットワークで配信する為の交渉を行っていました。新日本プロレスの選手が出場しているレボリューション・プロはどうなるのか?
Wrestling Observer 2017.1.18
■カート・アングルはWWEで試合をするのか?
1月14日・15日の2日間で、英国ブラックプールでWWE英国王座トーナメントが開催されました。実はその裏でWWEは英国の団体とWWEネットワークでの配信に関する交渉していて、実際インセイン・チャンピオンシップ・レスリング(ICW)は3年契約でほぼ合意寸前との情報があります。取引はICWの試合映像をWWEネットワークでも配信するというものですが、それがライブ配信かVOD配信かまではまだ決まっていないようです。おそらくこの問題が解決されれば正式発表となると思われます。WWEネットワークでの配信により、WWEはICWに年間で50,000ドル(約570万円)を払うとのこと。
WWEが交渉しているのはICWだけでなく、プログレス・レスリングや、アイルランドのオーバー・ザ・トップ・レスリングの名前もあり、両団体とも合意に近い状況だと言われているそうです。しかし年間50,000ドルという金額は、現在EVOLVEを配信しているフロー・スポーツが、EVOLVEに払っている金額よりもかなり少ないとのこと。
そして気になるのが新日本プロレスの選手が参戦しているレボリューション・プロ(RPW)は、昨年の夏に開催されたクルーザー級トーナメントの予選でWWEに協力していました。レスリング・オブザーバーによると、WWEはRPWにはオファーをしていなかったそうです。実はフロー・スポーツも以前RPWにオファーをしていましたが、RPWはフロー・スラムが提示した金額には価値がないとして、断っていました。
そしてRPWのオーナーのアンディ・カルダンは、WWEにどんなオファーでも聞く用意はあると話していたそうです。しかしカルダンは以前、新日本プロレスの選手は英国の他の団体には出場しない為、この事により世界のどの団体とも違う特別なカードが組める。RPWと新日本プロレスの絆はとても重要だと話していました。
という事でWWEはRPWにオファーをしませんでした。
しかしWWE英国王座トーナメントに出場した選手は、WWEと1年契約をしています。通常のフルタイム契約では無く、WWEにブッキングの優先権があるという内容で、彼らはインディ団体に出場する事は可能です。しかしインターネットやTVで配信する場合、事前にWWEの許可が必要になるのだそうです。英国王座トーナメントに出場した選手は、放送や配信が予定されている大会には出場できない事を意味します。すでにIPW:UKやドイツのwXw、そしてフロー・スポーツで配信が予定されている大会から、英国王座トーナメントに出場した選手達は欠場、またはダークマッチに移動となっています。
インディ団体を巡って、フロー・スポーツとWWEは競合関係になりますが、実はWWEはフロー・スポーツの株式の3%(約100万ドル分)を保有しています。フロー・スポーツは高額な契約金でEVOLVEを配信している為、WWEはフロー・スポーツとEVOLVEの関係を終わらせようとしているそうです。またEVOLVEもWWEと選手育成に関して提携関係にあります。
さらに1月14日、英国の5スター・レスリングは1月28日から、英国のスパイクTV(チャンネル5)で夜8時に放送される事になったと発表しました。スパイクTVは18ヶ月間の放送を検討しているそうです。注目はカート・アングルが解説を務めるという事ですが、カートはWWE殿堂入りが決まったので、もしかしたらカートは不在の可能性もあるという事です。
そして発表記者会見に登場したドリュー・ギャロウェイは、2月までTNAとの契約が残っていますが、再契約に関してはまだ不明だそうです。
5スター・レスリングに出場するのはギャロウェイの他に、レイ・ミステリオJr.、ジョン・モリソン、カリート、ジョー・コッフィー、ジェイ・リーサル、PJブラック、ニック・オールディス、マーク・ハスキンス、ジョー・ヘンドリー、ジミー・ハヴォック、他。
当然ながらWWE英国王座トーナメントに出場した選手は登場しません。
(情報:Wrestling Observer)