来年から放送局がUSAネットワークに移動するスマックダウンですが、その裏にはどんな思惑があるのでしょうか？
Wrestling Observer 2015.11.4
■スマックダウンはUSAネットワークを救う
（Smackdown will Help the USA Network)
2016年1月7日からスマックダウンは現在のSyFyから、現在RAWを放送しているUSAネットワークへと放送局が移りますが、この移動にはUSAネットワークの思惑がかなり強かったようです。
レスリング･オブザーバーによると、長い間USAネットワークは米国No.1のケーブルTV局でしたが、最近では以前の勢いは無く5位に落ちることさえある状態ということです。もしUSAネットワークからRAWを取り除くと、視聴者数の週平均が120万人にまで落ちてしまい、それだと米国ケーブルTVの12位になってしまいます。かつてNo.1であったケーブルTV局としてはかなり悲惨な状況です。
そしてSyFyで放送されているスマックダウンは現在210万の視聴者数がいて、USAネットワークに移すことによってさらに視聴者数が増えると計算しています。これで全体の平均視聴者数を上げたいとUSAネットワークは考えているのです。
しかし、USAネットワーク広告主は、RAWとスマックダウンを合わせて5時間ものプロレス番組を放送するのには反対しているようです。広告主達はプロレス番組には否定的なので、USAネットワークの判断はかなりリスクがありますが、それでも平均視聴者数を上げるためにスマックダウンの移動を決断しました。
今年のRAWとスマックダウンが視聴者減に苦しんでいるとしても、現状のUSAネットワークとしてはこの2番組は十分に価値があるのです。2年前までUSAネットワークはRAWが無くてもNo.1ケーブルTV局でした。
親会社のNBCユニバーサルがプロレスはファミリー･フレンドリーとしてプッシュしたところ、新規の広告主が37社も獲得できたが、同時にUSAネットワークを避ける広告主もいるようです。
今年USAネットワークは全体視聴者数を17%も失っています。他の競合よりもその数字は高いです。RAWは13％、スマックダウンは16%の視聴者数を失っています。
(情報：Wrestling Observer)
USAネットワークにとってWWEが重要であれば放映料は落ちることは無さそうですね。しかし両社とも落ちているので、このままではどこかで限界を迎えてしまいますね。あと広告主がプロレス番組を嫌うっていうのは、新日本プロレスのワールドプロレスリングがいつまでも深夜帯から抜け出せられない理由なのかな？時間帯はさらに悪くなってるし。
